2019年10月28日(月)
たったの50m、100m程度の距離の違いだけで、好走するキャラクター、その傾向に大きな変動が出ることも競馬の奥深いところ。
今週日曜メーンで行われるアルゼンチン共和国杯は、東京芝2500mで施行されるG2競走。
同じ競馬場の2400mで行われる日本ダービー、ジャパンCとの比較で言えば「たったの100m」しか変わりがないにも関わらず、その傾向は大きく異なります。
例えば、過去5年の日本ダービーの勝ち馬5頭は、全馬がディープインパクト、もしくはキングカメハメハの産駒。
一方でアルゼンチン共和国杯は、ディープインパクト、キングカメハメハ産駒が勝利した例は一度もありません。
さらに、過去5年のアルゼンチン共和国杯の勝ち馬5頭中3頭は、ハーツクライ産駒。
日本ダービーのハーツクライ産駒の勝利実績は、2014年のワンアンドオンリー1度のみ。
このように、同じ東京競馬場で行われる日本ダービーとアルゼンチン共和国杯は、その施行距離も「たったの100m」しか変わらないにも関わらず、血統的にも好走するキャラクターは相反する方向性を示します。
アルゼンチン共和国杯で、ハーツクライ産駒が強い理由は、消耗戦になりやすいハンデ戦、また純粋に3歳限定戦よりもペースが厳しい古馬重賞ということもあり、本馬の持ち味であるスタミナの要素、体力の絶対値が活かされやすいから、といったところでしょうか。
逆に、3歳限定の定量戦で行われる日本ダービーは、極限のスピード比べといった競馬になりやすく、その辺りが産駒の成績に繋がっているのかも知れません。
尚、往年のアルゼンチン共和国杯は、ハーツクライの父母父でもあるトニービンの血が抜群の相性を誇るレースとしても知られています。
2009年10人気3着と波乱を演出したヒカルカザブエは、トニービンの直仔にあたるジャングルポケット産駒。
2010年の勝ち馬トーセンジョーダンも、ジャングルポケット産駒。
翌2011年の2着馬も、ジャングルポケット産駒のオウケンブルースリ。
上記で記載した近年のハーツクライ産駒の活躍を踏まえれば、トニービンの血を持つ馬は、このアルゼンチン共和国杯で、10年以上のスパンで毎年のように好走馬を輩出していることにもなります。
参考までに今年のアルゼンチン共和国杯に出走を予定するトニービンの血を持つ馬は、アドマイヤジャスタ、ウインテンダネス、タイセイトレイル、トラストケンシン、ノーブルマーズ、ムイトオブリガードの6頭。
このうち、近年のアルゼンチン共和国杯で注目のハーツクライ産駒は、タイセイトレイル、トラストケンシンの2頭。
アドマイヤジャスタも、ハーツクライ系ジャスタウェイの産駒。
※アルゼンチン共和国杯(G2)の推奨馬、展望は水曜日以降に掲載予定です
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