2020年11月24日(火)
今週は東京競馬場で第40回ジャパンC(東京芝2400m・G1)が行われます。
かつて日本の競馬界に衝撃を与えたメアジードーツの完勝から40年の時を経て、史上初の3冠馬3頭による夢のマッチアップが実現される今年のジャパンC。
アルカセットが制した2005年以降は、外国馬による優勝は皆無。日本の競馬界は、この10数年の間で紛れもなく世界最高峰の競馬大国へと上り詰め、今後100年は語り継がれるであろう、アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクトによる世紀の一戦を実現しようとしています。
日本の人々が、世界中が、苦しめられた2020年だからこそ、今年のジャパンCがもたらす意義、その大いなる可能性を痛感させられる競馬ファンも少なくはないでしょうか。
話は一気にスケールダウンしますが、近年のジャパンCは、牡馬と牝馬によって好走するキャラクターに相違がある傾向もポイント。
牡馬、特に古馬の牡馬は「菊花賞、天皇賞春、阪神大賞典」などの3000m超重賞で3着以内に走った実績を持つ馬が有利。
過去5年のジャパンCで、当日単勝4番人気以下で3着以内に好走した古馬の牡馬5頭は、全馬が上記の好走実績があった馬。
一方で牝馬は、スピード指向、特に「2000m以下のG1連対実績」を持つ馬が有利で、昨年、一昨年の連対馬カレンブーケドール、アーモンドアイ、さらには2015年4人気1着ショウナンパンドラも、全馬がこの項目を満たす馬という共通項。
この傾向に合わせて、今年最も注目を集めるであろう3冠馬3頭の考察に入ります。
アーモンドアイは、一昨年のジャパンC勝ち馬。
すでに当レースで実績を残しているため、当舞台に対する適性云々を述べる必要性もありませんが、当時は2分20秒6という驚異のコースレコード時計で圧勝したように、父は世界のスプリント王者ロードカナロアで、極めてスピード能力に特化した競走馬。
前項の詳細通り、近年のジャパンCは牝馬であれば、マイル寄りのスピード、牝馬特有の速さやキレが活かされやすいレース。
問題は、現行の東京芝が、騎手も意識的に内を避けて通るほどの悪馬場で、一昨年当時の高速馬場とは相反する状況であること。
東京コースであれば多少の悪馬場でもこなせると判断するか、昨年の有馬記念のように上がりが掛かるタフな競馬では危険と判断するか、この辺りの考察は必要でしょうか。
コントレイルは、言わずと知れた牡馬3冠馬で、菊花賞勝ち馬。
但し、その菊花賞の内容をどうジャッジするかもポイント。
近年のジャパンCは、3000mを超える重賞でも好走するような体力の絶対値に優れた競走馬が走りやすい、といったニュアンスのレースで、コントレイルの前走は、少なくとも有無を言わせぬ圧勝だった皐月賞、日本ダービーとの比較で言えば辛勝だったことも事実。
母父Unbridled's Songは、米国の超スピード血統Fappianoの系統で、父ディープインパクトの速さを最高峰で体現するようなキャラクターだけに、現行のタフな東京芝で、総合的なスタミナの絶対値が問われるような局面になった際にどう出るか、といった懸念は残ります。
無論、常識を覆し続けるスーパーホースだけに、そんな懸念も軽く払拭させてしまう可能性も低くはありません。
デアリングタクトは、父がタフな馬場で行われた2014年のジャパンC勝ち馬エピファネイア。
この馬自身もダート並に時計を要した桜花賞で圧勝した実績があるように、現行のタフな東京芝もマイナスは少ないタイプ。
2代母デアリングハートは、現役時代に芝のマイルG1レースで複数回の好走歴を持つ馬。
自身もマイルG1勝ち実績を持つように、スピードと体力の絶対値をバランスよく併せ持つようなキャラクターで、あくまでも血統的見地から見れば、スピードの絶対値ではアーモンドアイ、コントレイルに劣るも、スタミナや体力勝負では分がある、といったイメージ。
何れにしても、今後数十年は見られないであろう3冠馬3頭による世紀の一戦は、その見所も尽きません。
※ジャパンC(G1)の推奨馬、展望は水曜日以降に掲載予定です
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