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皐月賞が荒れるとダービーは荒れない法則!?

2018年5月21日(月)


◆ポイントは「別路線」と「巻き返し」

今年の皐月賞は、単勝7番人気のエポカドーロが好位抜け出しから完勝。9番人気の2着サンリヴァルが2着、8番人気のジェネラーレウーノが3着に入り、3連単の配当金が37万円を超える大波乱の決着となりました。

「今年は皐月賞が荒れたからダービーも荒れる」

今年はマスコミ、メディア間でも、そんな記事が目立ちますが、実は皐月賞が荒れた年の日本ダービーは、人気サイドで決着するケースが大半を占めています。

過去10年の皐月賞で、「単勝4番人気以下」の勝利は合計6度。

その6年の日本ダービーは、全ての年で「単勝3番人気以内馬」が勝利。

また、その6年で皐月賞、日本ダービーの2冠を制した馬もオルフェーヴル1頭のみ。

つまり、皐月賞を人気薄で勝ったからと言って、ここで人気になるようなタイプが連勝をしている訳でもありません。

皐月賞が波乱になった年に、上位人気で日本ダービーを制した馬は「勢いのある別路線組」か、「皐月賞は何らかの形で力を出し切れなかった」に二分します。

例えば「勢いのある別路線組」は、ディープスカイ、キズナなど。

「皐月賞は何らかの形で力を出し切れなかった」馬は、ディープブリランテ、マカヒキ、レイデオロなど。

特に今年は、後者の傾向に注目すべき年でしょうか。

単勝3番人気の支持を得たディープブリランテの皐月賞は、タフな中山競馬場そのものはもちろん、降雨もあった道悪馬場でスピードを削がれた形。

こちらも単勝3番人気だったマカヒキは、トリッキーな中山競馬場のコース形状で末を余し、その才能がダービーで開花されたようなタイプ。

レイデオロ(単勝5人気)は、そもそも皐月賞が1月の京成杯以来の休養明け初戦で、叩き2戦目のダービーに元から照準を合わせたローテーションだった馬。

このように近年の日本ダービーは、何らかの要因で皐月賞は人気ほど走らなかった馬が巻き返しを見せるケースが大半を占めています。

今年の皐月賞は降雨のあった道悪馬場。近年のそれとの比較で言えば、決着時計も2~3秒ほどの相違があり、最終4コーナー5番手以内に位置した馬が3着以内を独占するといった非常に特殊な一戦でもありました。

元より小回りの中山コースが合わない上に、道悪馬場でスピードを削がれた実力馬は、例年以上にダービーの舞台で巻き返す可能性は高い、とさえ言えるかもしれません。

尚、今年の皐月賞で、単勝5番人気以内に支持されながらも結果が伴わなった馬は、ワグネリアン、ステルヴィオ、キタノコマンドール、ジャンダルム、オウケンムーン。

さらに、今週行われる日本ダービーで上位人気に支持される可能性が高い馬は、ワグネリアン、キタノコマンドール、ステルヴィオ辺り。

今年は、いわゆる皐月賞を経由しなかった別路線組の、ダノンプレミアム、ブラストワンピースの2頭も上位人気が濃厚。

「皐月賞が荒れるとダービーは荒れない法則」は、今年もまた継続されるやも知れません。


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