2018年05月14日(月)
先週の日曜京都開催は、絶好のコンディションで施行された前日から一転して、強い降雨の影響に伴う超悪馬場状況下。
芝もダートも、路面が大きく変貌と遂げたことで、高配当馬券が乱発される結果ともなりました。
「馬」の要素で言えば、先週の日曜京都開催のような超のつく道悪馬場では、通常の馬場で走る馬(人気馬)がパフォーマンスを下降させる一方で、普段は走らない人気薄が、路面の変化によって大きな変わり身を魅せるからこそ高配当馬券が見出されます。
もちろんこの現象は、競馬ファンの皆様であれば常識の範疇。
重要な点は、この現象がなにも「馬」だけに限られたものではなく「人」の要素でも活用できるということ。
終日良馬場で行われた土曜の京都開催は、芝レースが6鞍。
その6鞍中5鞍で「35歳以上のベテラン騎手」が勝利という結果に。
一方で、6鞍の芝レースが行われた超道悪馬場の日曜京都開催では、「35歳以上のベテラン騎手」は2勝のみ。残りの4勝は全て「20代の若手騎手」という共通項も。
参考までに、先週の京都開催は、土曜日曜でC.ルメール騎手、武豊騎手が不在。日曜はM.デムーロ騎手も不在。また、土日両日の京都芝レースにおける騎手の平均年齢も極端な相違はありません。
先週の日曜京都のような特殊な芝コンディションでは、通常の馬場よりも「人」が馬を追う回数も増えれば、それを継続させる「人」の体力も問われます。
超のつく不良馬場状況下では、騎手の相対的な体力や、極力馬に負担をかけない人の軽さが要求されるからこそ、フレッシュなジョッキー、あるいは軽量で挑める見習騎手などが有利になる局面が増加します。
先週の日曜京都開催では、見習い騎手としては最も軽いマイナス3キロでレースに臨める18歳の▲ジョッキー西村淳也騎手が3度4着以内に好走。その内2鞍は芝レース。
G1レースの裏開催とはいえ、この活躍は「超不良馬場」を大前提に、その「若さ」と「軽さ」がもたらした賜物と言っても大げさではないでしょう。
つまり、超のつく道悪馬場の芝レースで「馬」がタフで重厚な「重」の要素を問われるのであれば、「人」が問われる才能は、フレッシュさや斤量面といった「軽」の要素。
逆に、通常馬場の「人」の要素では、ベテラン騎手の経験や判断といった「頭脳」の要素が問われやすい点も、日本競馬界の奥深さを痛感させられる特筆すべき傾向でしょうか。
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